【保存版】あまり知られてない花ブロックの歴史と魅力
沖縄でよく見かける「花ブロック」は色々な種類があるのをご存知ですか?サイズやデザインも多種多様で約100種類もあるそうです。しかも半手作業で作られてるんですって!その人気は高く、県外からの引き合いが増えていて、「東京スカイツリー」や「渋谷ヒカリエ」などの商業施設の一部でも使われています!
しかしこの花ブロックですが、実はもともとの発祥はアメリカということはあまり知られていません。海外ではスクリーンブロックと呼ばれています。古くは1930年にアメリカで初めて使われ1970年代までミッドセンチュリーモダンスタイルの流行の中で多くの著名建築家により採用されました。特にカリフォルニア州南部のソノラ砂漠の中にある都市、パームスプリングスでは多くの建築物にその名残があります。
スクリーンブロックは主に暑い地域で使われました。カリフォルニアの建築では暑い砂漠の太陽から建物を守りそよ風は通すために使い、フロリダの建築では嵐の時の飛来物などからの被害を最小限にするために使用されました。
The Parker Palm Springs
スクリーンブロックを積み上げたこのエントランスはあまりにも有名な「ザ・パーカーパームスプリングス」と言う5つ星ホテルです。1959年に建設され、その後何度もオーナーが替わり、最終的には2002年にジャックパーカー(現オーナー)が購入。その後デザイナーのジョナサンアドラーにより2700万USDをかけて2004年に現在のホテルとなりました。この13エーカー(約16000坪・東京ドーム1.2個分)の敷地はアドラーが「ヒッピーシック」と呼ぶスタイルで再考されたもので、客室と共用スペースを飾るヴィンテージの宝物が折衷的です。このホテルは世界中の有名人やスタイリッシュな人々の間で人気を保っています。
日本では戦後、沖縄伝統のコンクリートブロック「花ブロック」と呼ばれるようになりました。戦前の沖縄はいわゆる木造の、今でいう“沖縄古民家”が建築の主流でした。戦後、米軍が基地を整備するにあたって、アメリカからコンクリートやブロック製造機が持ち込まれた時、沖縄でもアメリカから機械のカタログを取り寄せて機械を自作。「沖縄は亜熱帯気候なので日差しが強く、その日差しを和らげるために、影を作って風を通そう」ということで花ブロックが広がったそうです。
独特のシマ模様のこの建物は1981年4月に完成した象設計集団の斬新なデザインで、日本建築学会賞(作品)を受賞した沖縄の「名護市役所」です。見えているスロープは郵便配達のバイクが走れるように設計したと言われています。
いかがでしたか?「花ブロック」は沖縄以外まだまだ知らない人が多い、魅力ある建築デザイン素材です。ミッドセンチュリースタイルやリゾート感を演出する素材として役立ててください。
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