フランス瓦
スペイン瓦の軒先の表現(スペイン瓦・フランス瓦・輸入瓦)
昔のヨーロッパ南部の瓦はバレル瓦(スペインではクルバ瓦、フランスではカナル瓦と呼ぶ)を上下交互に施工していました。時代とともにその瓦の形は合理化されやがてS瓦に変わっていきました。写真をご覧いただくとわかるようにバレル瓦は上下(瓦の山部と谷部の瓦)が別々になっていますがS瓦は断面がS字型(波のよう)になって上下が1枚となっています。その事により同じ面積に施工する場合、材料枚数も半分になり施工する手間も半分になりました。それにより施工価格も下がったのです。・・・がしかしどうしても昔のような軒先を見せたいので是非バレル瓦で屋根を施工したいのですが予算が・・・とのお問い合わせがあります。そこでご提案ですバレル瓦で施工した場合、それがよく分かるのは1段目の軒先だけです。2段目以降はよく見えないのです実は。そこで弊社では1段目をバレル瓦を使い(加工が必要ですが)2段目以降は全てS瓦をつかう通称「サブリエ工法」をご提案しています。通常のS瓦は谷の部分が平たいのがほとんどなのですが、弊社のスペイン瓦の谷部は丸く、そり上がっているため1段目がバレル瓦にするだけで全てバレル瓦で葺いているように見えるのです。サブリエ工法の写真の2段目以降をよくご覧ください。S型瓦です。
スペイン瓦の穴あけ用ドリルの話(スペイン瓦・フランス瓦・輸入瓦)
以前からよく聞かれる質問がありましたのでご紹介させていただきます。それは瓦などに穴をあけるためのドリルの刃先のお話です。
スペイン瓦やフランスの瓦は任意に穴をあける作業が出てきます。そのときに刃先が熱を持ち焼けてしまいすぐに使えなくなることがあり、消耗品としては高いものがつきます。そこで弊社が過去に色々使用した中で良いと思うものがございます。
若井産業さまの瓦ドリルです。日本の瓦には試したことはありませんが、弊社のスペイン瓦とは相性が良いみたいですのでお勧め致します。
お試しいただいてもっと耐久性があり価格も安いものがありましたら皆様お教えいただければ幸いで御座います。
若井産業さんのサイトはこちらです→https://www.wakaisangyo.co.jp/products/
ちなみに弊社では4mmを使用しています。
バレル(カナル)瓦の施工「スペイン瓦(スパニッシュ瓦)・フランス瓦・輸入瓦」
昨日は東京都世田谷区代田にてバレル瓦(カナル瓦)を施工させて頂きました幸いにお天気も良く比較的暖かい1日で助かりました。
今回の瓦は一般的に日本ではスパニッシュ瓦、スペインではクルバ(曲線)、フランスではカナル(運河)、アメリカではバレル(樽)という意味を含んでそう呼ばれています。今回はフランス製のカナル瓦のペイサージュ色です。この瓦は上下交互に重なりあう葺き方で経験が問われます。
元々この形がヨーロッパの伝統的な瓦の形でその後上下が一体のなったいわゆるS瓦が出来たそうです
瓦の形は1種類だけで、平部、袖部、棟部も全てこの形で仕上げられます。S瓦と違い軒先には鳥などが巣を作らないように、また美観も含めシックイを詰めなくてはなりません、これがまた大変な作業です。粘り強く頑張ってくれた職人さんに感謝です